ハッカソン参加者向けTODOリスト

ハッカソン

ハッカソン参加者向けTODOリスト

はじめに

ハッカソンでは、進行状況が不明確になったり、次のステップが分からなくなることがよくあります。そのため、この問題を解決するために何をすればいいかが分かる記事を作成しました。

このハッカソンTODOリストを活用することで、以下のメリットが得られます:

  1. 現在地の把握: プロジェクトの進捗状況を明確に理解し、次のアクションを特定できます。
  2. 優先順位の明確化: タスクの重要性を判断し、限られた時間内で最も効果的な作業に集中できます。
  3. チーム全体の方向性の統一: 全メンバーが共通の目標に向かって協力できます。

それでは、具体的なTODOリストとその詳細を見ていきましょう。

ハッカソンTODOリスト

以下がTODOリストです。各項目の予想所要時間も記載しています。

    1. 共通認識を合わせる (30分)
    1. アイデア出し (2時間)
    • ブレインストーミング
    • ターゲットを明確にする
    • ユーザーストーリーを考える
    1. デザイン作成 (4時間)
    • サービスに必要な機能を洗い出す
    • 要件定義
    • ワイヤーフレームを作る
    • デザインの肉付け
    1. 開発フェーズ (残りの時間の大半)
    • 役割分担
    • 技術スタックの選定
    • 機能の実装
    1. 発表準備 (2〜3時間)
    • デモの準備
    • 発表リハーサル

おそらく大半の方は多いなと感じたのではないでしょうか。
Craft Stadiumの参加者はこれを2週間で達成していかないといけない。だからこそ、しっかりとした計画が不可欠です。

それでは、各タスクの詳細を説明していきます。

1. 共通認識を合わせる

まず、チームメンバーの技術スタックや得意分野を共有します。

チェックリスト:

  • 各メンバーの得意なプログラミング言語を確認
  • 各メンバーの経験のあるフレームワークを確認
  • 各メンバーの興味のある分野を共有

ヒント オンラインの場合、Miroなどの共同作業ツールを使用して情報を視覚化すると効果的です。

2. アイデア出し

ブレインストーミング

新しいアイデアを生み出すための自由な発想セッションを行います。

手順:

  1. ツール準備: 白紙と付箋、またはMiroやFigjamなどのオンラインツール
  2. ルール設定: 否定禁止、量重視、自由な発想
  3. アイデアの組み合わせ: 出たアイデアを組み合わせて新しい概念を創造
    brainstorming.png

💡 頭に思いついたことはすぐに書き出すように。とにかく手を動かしましょう!
参考:【完全解説】ハッカソン向けのアイディア出しとアイディアの煮詰め方

ターゲットを明確にする

プロダクトのターゲットユーザーを具体的に定義します。

手順:

  1. ターゲットユーザーの特定 (例: 大学生、社会人、趣味で使う人)
  2. ユーザーのニーズを理解する
    • ターゲットユーザーがどのような問題を抱えているのか、どのようなニーズがあるのかを考えます。例えば、学生が時間管理に困っているなら、時間管理アプリが役立つでしょう。
  3. 具体的なペルソナを設定する
    • ターゲットユーザーを具体的にイメージするために、ペルソナを設定します。ペルソナは、架空の人物像で、年齢、職業、趣味、日常の行動パターンなどを詳細に描写します。これにより、ユーザーの視点で考えやすくなります。

ペルソナを明確にしていく様子のrei.png

例: 「時間管理に悩む20代の大学生」や「効率的な業務遂行を目指す30代の会社員」など

ユーザーストーリーを考える

ユーザーストーリーとは、ユーザーの視点から見た製品やサービスの機能を簡潔に記述したものです。

ユーザーストーリーの基本フォーマット

ユーザーストーリーは通常、次のフォーマットで書かれます。

  • 役割: 誰が
  • 行動: 何をしたいのか
  • 理由: なぜそれをしたいのか

例: 「学生として、効率的にスケジュール管理をしたい。なぜなら授業と課外活動のバランスを取るのが難しいからだ。」

  • ユーザーの役割を定義する:
    • プロダクトを利用するユーザーの役割を明確にします。例: 学生、社会人、プロジェクトマネージャー。
  • ユーザーの行動を具体化する:
    • ユーザーがプロダクトを使って何を達成したいのかを記述します。
  • ユーザーの理由を説明する:
    • なぜその行動が重要なのか、ユーザーが抱える問題やニーズを明確にします。

ユーザーストーリーを作成していく.png

3. デザイン作成

サービスに必要な機能を洗い出す

ユーザーのニーズを満たす機能を特定します。

  1. 共通ニーズの特定: 先ほど作成したユーザーストーリーから共通するニーズや問題点を抽出します。
  2. 機能リストの作成: 基本機能と追加機能をリストアップし、優先順位を設定します。
    例:
    • 基本機能: ユーザー登録、タスク追加、リマインダー設定
    • 追加機能: タスク共有、進捗分析、AIによる提案

要件定義

要件定義は、プロダクトが満たすべき機能や性能を具体的に定義するプロセスです。これにより、開発チームが明確な目標を持って作業を進めることができます。

  1. 機能要件: 各機能の具体的な動作や仕様を定義します。
    例: 「ユーザーがプロフィールを編集できる機能」「新しいタスクを追加できる機能」
  2. 非機能要件: 性能などの基準を設定します。
    例: 「スマホでも使いやすいこと」「ページの読み込み時間が3秒以内」

ワイヤーフレームを作る

ワイヤーフレームは、アプリケーションのレイアウトやインターフェースの基本構造を視覚的に示した図です。デザインの初期段階で利用され、ユーザーインターフェースの骨組みを作ります。

  1. 主要画面の設計: アプリケーションの主要な画面を描き出します。
  2. ナビゲーションの設計: ユーザーがどのように画面間を移動するかを示します。
  3. 要素の配置: 各画面における要素(ボタン、フォーム、メニューなど)の配置を決定します。

ツール: Figma,Miro, Adobe XD, Sketch など

Miroのワイヤーフレーム用のテンプレートを用いるとスムーズです!

ワイヤーフレームの例.png

💡 機能や配置さえ把握できればOK!

デザインの肉付け

ワイヤーフレームを基に、具体的なデザインを作成します。色やフォント、アイコンなどのビジュアル要素を追加し、完成形に近づけます。

  1. ビジュアルスタイルの決定: 色、フォント、アイコンなどのビジュアルスタイルを決定します。
  2. プロトタイプの作成: インタラクティブなプロトタイプを作成し、ユーザー体験をシミュレーションします。
  3. フィードバックの反映: チーム内でデザインを確認し、必要に応じて修正します。

ポイント:

  • ビジュアルスタイルの決定 (色彩、フォント、アイコンなど)
  • プロトタイプの作成
  • チーム内でのフィードバックと修正

Figmaによるデザインの例.png

チェックリスト:

  • すべての主要画面のワイヤーフレームを作成
  • チーム全員でデザインをレビュー
  • ユーザビリティを考慮してデザインを調整

4. 開発フェーズ

役割分担

チームメンバーの強みを活かした役割分担を行います。

1. 共通認識を合わせる で共有した情報を参考にしましょう!

例:

  • フロントエンド開発者
  • バックエンド開発者
  • デザイナー
  • プロジェクトマネージャー

技術スタックの選定

プロジェクトの要件に基づき、使用する技術スタックを選定します。これには、プログラミング言語、フレームワーク、データベースなどが含まれます。

  1. 使用する言語: 「1. 共通認識を合わせる」の章で作成したものを参考にアプリケーションに適した言語を選定します。
  2. フレームワーク: 効率的な開発ができるようにフレームワークを選びます。
  3. データベース: データの管理と処理に適したデータベースを選定します。

機能の実装

計画した機能を実際にコーディングします。

ヒント:

  • 小さな機能から始め、徐々に複雑な機能を実装
  • 定期的にチーム内でコードレビューを実施
  • 困ったらすぐにメンターに相談

チェックリスト:

  • 開発環境のセットアップ
  • 基本機能の実装
  • テストとデバッグ
  • 追加機能の実装(時間があれば)

💡 実装で困ったら積極的にメンターの方に質問しましょう!

5. 発表準備

デモの準備

完成したプロダクトを効果的に紹介するデモを準備します。

デモは、完成したプロダクトを他の参加者や審査員に紹介するための重要な機会です。プロダクト紹介はどのような構成で行うのか、アピールすべき点はどこかなどを洗い出していきます。

ポイント:

  • プロダクトの主要機能を強調
  • ユーザーストーリーに基づいたデモシナリオの作成
  • 技術的な特徴や革新性のアピール

発表リハーサル

プレゼンテーションの練習を行い、改善点を見つけます。

手順:

  1. 発表練習: 実際のプロダクトを使用
  2. タイミング確認: 制限時間内に収まるか確認
  3. フィードバック収集: チームメンバーやメンターからの意見を聞く
  4. 改善: フィードバックに基づいて発表内容を調整
  5. 発表練習: 実際のプロダクトを使って発表の練習を行います。
  6. タイミング確認: 発表者のタイミングや流れを確認し、スムーズに進められるようにします。

チェックリスト:

  • プレゼンテーション資料の作成
  • デモシナリオの確定
  • 少なくとも2回のリハーサルを実施
  • 質疑応答の準備

まとめ

このTODOリストを活用することで、Craft Stadiumでのプロダクト開発をより効率的に進めることができます。各ステップを丁寧に進めながら、常にユーザーのニーズを念頭に置いて開発を進めましょう。

時間管理も重要です。予定よりも早く進んでいる場合は追加機能の実装を検討し、遅れている場合は優先順位の高いタスクに集中してください。

最後に、ハッカソンは学習と成長の機会です。結果だけでなくプロセスを楽しみ、チームワークを大切にしてください。皆さんの革新的なプロダクト開発を期待しています!

参考リソース:

  • プロジェクト管理: Trello
  • デザインツール: Figma
  • 共同作業ツール: Miro

由川聖弥

最終更新 1 month ago